「ワクチンの接種が始まってからコロナの死者が増えてる!ワクチンのせいだ!」としつこくツイートしてる人がいますが、もちろんデマです。
上記の人物はこのデマがお気に入りのようで、以前から繰り返し繰り返しこのグラフを出してるんですが、主張が穴だらけなので誰にも相手にされてないようです。ちょっとかわいそうなので私が取り上げてみることにしました(笑)。
ずっと以前にも指摘してあげたんですけどね…。
まず以下の点をおさえておきましょう。
- 上記のツイートは死者数のグラフを示していますが、ワクチン接種によりまず効果が出るのは感染者数です。死者数はそれに後れて反映されていきます。なので感染者数で説明します(死者数のグラフも併記)。
- 個人がワクチン接種したことによりその効果が出始めるのは接種から約2週間後くらいからです。
- ワクチンによる集団免疫効果が期待できるのは国民接種率が60%~90%以上に達したときとされています。
UAE、イギリス、イスラエルのワクチン接種率(2021/05/29)
2021年5月29日現在、調べたところによると、それぞれの国のワクチン接種率は以下のようになっています。
UAEは4月20日までのデータしか載ってませんでした。接種率51.38%。
イギリスの接種率は56.88%、イスラエルの接種率は62.93%。
イスラエルにおけるワクチン接種の効果
まず分かりやすいイスラエルから見ていきましょう。
こちらが上記のツイートで示されているイスラエルのグラフです。
上のグラフを見ただけでも、ワクチン接種開始前から死者数が増え始めてるのが分かりますよね(苦笑)。
はい、いきなりですが、上記ツイートの主張崩壊です。終了~~~。
このデマを作ったデマッター(このツイートをしてるのとは別の人)は、世界中の国々のグラフの中からデマ主張に合うようなグラフをわざわざ探してきたのだと思いますが、それでもこのていたらくです。
ま、もうちょっと見てみましょうか。
上記ツイートの主張では、ワクチンを打てば打つほど、接種率が上がれば上がるほど、感染者数と死者数が増えていくはずですよね?
こちらがイスラエルの現在の状況です。
集団免疫効果が出るのは接種率60%~90%以上。その数値を出すまでもなく、イスラエルでは明確すぎるほど明確にワクチン接種の効果が出ていることが分かります。
感染者数(死者数)も上記ツイートの主張とは真逆に減ってます(激減)。
こういう状況にあってもまだ「ワクチン打てば打つほど死者が増える」という主張に固執する人が哀れにさえ思えます。
イギリスにおけるワクチン接種の効果
こちらが上記ツイートが示しているイギリスのグラフです。
こちらがイギリスの現在の状況です。
集団免疫効果が出るのは接種率60%~90%以上。まだ60%にも達していませんが、ワクチンの効果が十分出ているように見えます。
UAEにおけるワクチン接種の効果
こちらが上記ツイートが示しているUAEのグラフです。
こちらがUAEの現在の状況です。
集団免疫効果が出るのは接種率60%~90%以上。まだ60%にも達していませんが、ワクチンの効果が十分出ているように見えます。
ワクチンの主目的の1つに「感染しても重症化するのを防ぐ」ということがあります。上のグラフで感染者数よりも死者数の減り方が顕著な点も注目ですね。
アメリカ、カナダにおけるワクチン接種の効果
上記ツイートでは示されていませんが(おそらくわざと避けたのだと思います)、世界1のワクチン接種数のアメリカ(2021年6月1日現在)、世界3位のワクチン接種率のカナダのグラフを見てみましょう。
いずれのグラフも、ワクチン接種前から感染者数が増えており、ワクチン接種開始から2週間ほどで感染者数が減少に転じてます。
いずれのグラフも、上記ツイートの主張を否定するものです。
(オマケ)ただの風邪のワクチンを注射して死者数増加??
このデマを流している人物の別のツイートをオマケに掲載します。
この記事に登場する複数のアカウントのアイコンの中身はすべて同一人物です。このアカウントについて詳しくはこちら。
お疲れ様でした。
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